ヒーローバンク
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タイトル | ヒーローバンク | |
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メーカー | セガ | |
公式HP | http://herobank.sega.jp/(※熱い主題歌注意) | |
ヒーロー度 | 100億の借金を返す為に戦うヒーロー(小五)!ヒーロー着は正統派からゆるきゃら系まで個性豊か | |
インフレ度 | 何やるにも収入・支出共に数百数千万億単位!だがうまい棒はやっぱり10円だ! | |
金度 | 戦闘もシナリオも『金』で解決するが、その熱さは『メッキ』ではない! | |
参考プレイ時間 | シナリオクリアまで25時間前後(特典ヒーロー着併用) |
クイックレビュー
「お金」という現実味のあるテーマに反して熱いゲームでした。
お金という存在に戸惑いながらも、借金返済のため、そして友達のために負けられない戦いに挑む主人公。
様々なライバル・敵と拳を交わし、大会を勝ち進む中で明らかになる「ヒーローバトル」の秘密とは?!
タッチペン・スクリーンによる移動と資金の取り合いであるヒーローバトルは、
ユニークなヒーロー着によるプロレス風タイマンバトル。
技を出すためのリソースと言えるおひねりの取り合いと
地形相性と攻撃範囲を考慮した間合いの取り方が熱い。
一方「お金」を投入すれば回復・攻撃・状態異常などゴリ押しも出来るという、
ゲームとしては不安定ながらも数千万単位のお金が動く世界観らしいバランス。
ヒーローバトルにはとにかくお金がかかるということで様々な準備が必要だ。
届くバトルメール(挑戦状)によるエンカウントでヒーロー着の熟練を上げながら、ファイトマネーを稼ぐ。
ヒーロー着の貸出やジム運営などもうまく活用して数百、数千万、やがては数億とジャリンジャリン稼ぐのだ!
貯めたお金を使いショップでアイテムの購入を行ったり、
ヒーロー着のレンタル・購入・制作をして更なる戦いに備えよう。
問題点はエンカウント回避方法が無いこととクリア後の要素の少なさ。
その他ヒーロー着管理のインターフェースなどがイマイチ使いづらい。
戦闘パートは一方的に攻めれる状況もあれば、強力な状態異常やステータス調整が行われてるボスなど、ちょっといびつなバランス。
リングアピールやレンタルヒーロー着等あまりうまく機能していない要素もあるのが残念。
ゲームの概要
時は近未来、AR(拡張現実)技術を発展させ、
ネットからダウンロードしたデータを装着し戦うサイバースポーツ「ヒーローバトル」が流行する世界。
そして賞金100億円、ヒーローバトルの頂点を決する「勝堀ヒーローウォーズ」が行われることになった。
もちろん参加する主人公豪勝カイト、しかしひょんなことからなんと借金100億円を背負ってしまうことに!
100億の借りを返すため、そして豹変した友人天野ナガレを取り戻すためにも優勝せねばならなくなったカイト。
ガッポリカンパニーの仲間たちと共に各地のライバルと戦い勝ち進んでいく!
本作の戦闘システム『ヒーローバトル』は「ヒーロー着」を着て戦う電脳プロレス。
タッチペンでリングを駆けまわり、御客が投げ入れるおひねりを拾い、貯めた資金で技を繰り出す!
リング上での位置取りや相手との間合い、ヒーロー着の相性等が勝敗の分かれ目となる。
リングでのアピールやガチンコ勝負、必殺技などで観客を盛り上げるとファイトマネーも弾む!
個性豊かなヒーロー着は様々な職業がモチーフになっている。
ヒーロー着はお金をはたいて借りたり、買ったり、組み立てたりして集めていこう。
ゴールドベースではジムの経営やヒーロー着の貸出しで資金を稼ぐことができるぞ。
誰もが『100億のヒーロー』になれるこの世界で、ジャリンジャリン稼ぐぜ!
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東京第24区であり主人公が住む街「勝堀区」。
サイバー的なデザインと現実感が同居する日常では、 大金が動く戦いとビジネスチャンスが盛りだくさんだ! |
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長めの所感文
『100億円の借金を抱えた主人公』という鳴り物入りの設定で登場した時から気になっていた一作。 角田信明氏による熱い主題歌とヒーロー着のデザインに魅せられて、事前に体験会に参加するなど かなり気合入れて追っかけていましたからねー。 メディアミックス物としてちょっとこなれていない部分も散見しているが、 丁寧に描写されたフィールドマップからにじみ出る世界観・キャラ作り、 タッチ操作に意味を持たせるシステムなど引き付ける要素はあります。 シナリオもゲームバランスもシステムも全て「お金」が根底に関わるという一貫したところが素敵。
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これが近未来ARマネースポーツ「ヒーローバトル」だ!
リングには観客が投げ入れたお金がジャリンジャリン。 技を出すにはお金が必要、資金溜めて強力な一撃をお見舞いしてやれ! |
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『お金』というターゲット層にしてはちょっといやらしい(?)なテーマに対して、 セガが提示したのは熱いキャラクターとシナリオ。 大金が動く競技を通して「借金100億円」を返済するために奮闘する主人公達だが、 ヒーローバトルで出会ったライバルたちの境遇、 友人を奪った「マネーゴースト」と呼ばれる敵といった存在によって、 「お金」だけでなく「友情」や「約束」いった要素を結び付け、『負けられない男の戦い』を一層引き立てる。。 お調子者だけどここぞという時に勝負に出たり、誰とでも熱く戦う主人公は好み。 時に嗜め、時に助けてくれる仲間達や個性豊かなライバルもキャラが立っている。 何より本作はやたら嫌味な人がいない。…何処か憎めない奴はいる。
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左側が借金を100億抱える羽目になった小学五年生の主人公『豪勝カイト』
豪快で危なっかしいけど、友達思いで誰とでも真っ直ぐぶつかっていく熱い奴だ。 右側はそんなカイトにどこか憧れどこか羨む友人『天野ナガレ』。 |
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ヒーローバトルはちょっと癖がありますが、基本的には属性相性ゲー。
「相手との間合いを取る」「技を出すためのお金を取り合う」「資金をみて行動を選択する」
「攻守逆転『ガチンコ』のタイミング」等それなりに考える部分はある。
一部のボス戦はやたら攻撃力が高く、相性が合っていてもかなりダメージが入る等ピーキー。
一方で『お金』に物を言わせれてアイテムを大量導入するなどすればかなり楽できるのも事実。
強力な状態異常や攻防逆転可能な「ガチンコ」の存在も相まって、
ヒーロー着の性能とお金の取り方出し方次第でワンサイドゲームも逆転も可能な状態。
お金がテーマの作品らしいバランスとでも言うべきでしょうか。
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各ヒーロー着には属性と4つの技がある。間合いや手持ちと相談。
強敵には地形相性・アイテム・ヒーロー着チェンジ等を駆使して戦おう。 回数制限付きの攻守逆転コマンド「ガチンコ」を使いピンチで決めろ大逆転! |
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ヒーロー着は借りたり買ったり出来るけれど、一番熱いのは作ること。 対戦やショップで手に入れたパーツを厳選し、自分の最強のヒーロー着を作れ! パーツ毎に所有する技やステータス補正が異なり、立ち回りも変わってくる。 経営パートはぬるめ。ヒーロー着貸出でご覧のようにとんでもない額を叩きだせる。ウハウハだ! 大きな問題点は「エンカウント戦闘から逃げられない」ことと、 クリア後の要素がヒーロー着の収集位とけっこう乏しいことですねー。 あとインターフェースが微妙でヒーロー着の管理がめんどくさい。
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4部位を組み合わせヒーロー着制作!組立てにはジャイロセンサーを使うぞ。
更なる戦いの為に「ゴールドベース」でお金をこのように稼ぐのだ! |
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『お金』との付き合い方に絡め「友情」「約束」「男の勝負」等全力で描いた物語、 ヒーロー着の強化や戦闘中の立ち回り等『お金』で何とかするゲームバランス、 この2つが良くも悪くもこのゲームを体現している。 そして「キチンと努力する事」「手持ちの状況を理解して選択すること」「ここぞという時に勝負に出る事」、 お金がテーマのとはいえ本作のシステムは、全てRPGのセオリーを丁寧に守ったもの。 そして、実生活でお金と付き合う際においても殆ど同じなのだ。たぶん。